岡部宿 大旅籠柏屋ひなまつり

全国でも珍しい”等身大の雛人形”。人形師・二代目好光氏の力作で、所蔵する15体全部が”五段飾り”で飾られる様子は圧巻!市指定有形文化財の壮麗な「御殿飾」も観賞できます。


併設の施設では、木目込人形や天神人形などを展示。柏屋は華やかな色彩で彩られます。

「大旅籠 柏屋(おおはたご かしばや)」とは、東海道21番目の宿場町、岡部宿にある1836年(天保7年)に建てられた旅籠。現在は歴史資料館として公開されています。

毎年、開催される「ひなまつり」の主役は、誰もが驚く”等身大のおひな様”です。年々有名になっています。”等身大の雛人形”は珍しく、さらに”五段飾り”となれば、他では見ることができません。

江戸時代後期に製作された豪華な「御殿飾」も同時に展示されます。こちらも市の有形文化財に指定された全国的にも貴重なものです。

“等身大の雛人形”は、内裏雛(親王・親王妃)・三人官女・五人囃子・随身(左大臣・右大臣)・仕丁3体の15体。それぞれが、幅約100センチ・奥行き約100センチ・高さ80~120センチもあり、ほとんど人間と変わらない大きさです。そんなおひな様が15体も揃うと大迫力!

製作したのは、人形師・二代目「好光」である藪崎好太郎氏。自らの技術向上のために思い立ち、約4年10ヶ月をかけ、家族の手だけを借りて、昭和44年に完成させました。

二代目好光氏は、生涯に”等身大雛人形”を40体ほど製作しましたが、現存しているのはこの15体のみです。

“等身大雛人形”の飾り方は、関東風(新式)。内裏雛の親王様を向かって左、親王妃様を右に飾る方式です。関西風(古式)は、その逆になります。

これだけ大きいと、おひな様のお顔の違いがよくわかります。親王様は、四代目好光氏がモデルと言われているそうです。

「ひなまつり」のもうひとつの主役は、京都御所をかたどった豪華な「御殿飾」。畳四畳を占める大きさで、こちらも大迫力!岡部宿の山内家(柏屋の本家)に伝わったもので、1856年(安政3年)に京都で製作されたものです。

御殿の内外には、40体以上もの雛人形を配置してあり、参内しようと公家が御殿の階段を上る姿や、廊下を歩く官女の姿などが生きているように表現されています。

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