第86番札所 安楽寺

663年にこの地を訪れた行基が自ら薬師如来を彫り、医王山大泉寺としたのが始まりであると言い伝えられています。 1534(天文3)年に現在の寺域が整えられました。

創建は天智天皇二年(663年)ともされる古刹で、行基菩薩が当地巡錫の際、国家鎮護の本地であると祭祀され、自ら釈迦如来像を彫り上げて奉安したのが創始と伝わります。当初は密宗で医王山大泉寺と号しました。

西伊豆の海岸線の地域で最大級の巨木は、土肥の安楽寺にある大クスです。巨大な根本が露出していたのしょう。 安楽寺は、土肥温泉の発祥地と云われてます。 江戸時代になると土肥金山の開発が活発化。 およそ慶長年間(1596~1615)の頃、 安楽寺の境内にもあった金山の坑道から温泉が湧出した。

病気平癒の効能がある温泉とされ、大勢の人々が入浴に訪れたと云われます。 温泉の名前は坑道(まぶ)の奥にあるから「まぶ湯」。 現在は入浴できませんが、湯に触れることはできるそうです。

大クス
まぶ湯」

山内入口に切妻屋根銅板葺の大ぶりの薬医門で山号扁額を掲げています。門前に寺号標。南向きの明るい山内で石橋を渡り、右に鐘楼、正面が本堂です。本堂は入母屋造桟瓦葺で隅棟の長い、やや変わった意匠です。向拝正面格子扉の上に掲げられた扁額。

山門
山号扁額
本堂
向拝
扁額
山号吉祥山(きっしょうざん)
寺院名安楽寺(あんらくじ)
宗派曹洞宗
本尊釈迦如来
真言のうまくさんまんだ ぼだなん ばく
住所伊豆市土肥711

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