第85番札所 航浦院

和歌山からこの地に来た一族が菩提のために建立した寺院です。 航浦院は駿河湾に面した西浦江梨にあります。こちらはもともと旧別格第8番の札所でしたが、平成31年4月24日より第85番霊場になっているようです。

航浦院は、紀州から西浦に移住し、伊豆水軍の雄として約二百数十年間にわたり西浦一帯を治めた鈴木氏(杉本氏)の菩提寺です。開基の鈴木(杉本)氏は西浦江梨を根拠地にした伊豆水軍の雄で、その経済力を背景に菩提寺として営々当山を外護してきたものと思われます。
杉本左京大夫繁郷の法名は「航浦院殿江巖道海大居士」なので、当山の院号はこちらと関連のあるものと思われます。また、萬行山の山号は近くにあった萬行寺ゆかりのものと思われます。

2018年に札所の入れ替えがあり、正式な第85番札所となった「航浦院」ですが、江戸時代には第8番札所となっていました。現在の第8番札所の「益山寺」が、江戸時代には第7番札所だったので「益山寺」から、発端丈山を越えて「航浦院」に向かっていたのだと思われます。

航浦院はこの高台に、円覚寺百観音霊場第32番廣大山 海蔵寺とともにあります。城郭を思わせる石垣を幾重にも巡らし風格がありますが、山門はありません。

山号満行山(まんぎょうさん)
寺院名航浦院(こうほいん)
宗派臨済宗(円覚寺派)
本尊薬師瑠璃如来
真言おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
住所沼津市西浦江梨149

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