修禅寺は、静岡県伊豆市修善寺に建立されている曹洞宗の禅寺です。大同二年(807)に、真言宗の開祖である弘法大師空海によって開創されました。建長年間(1249-1255)に臨済宗となり、応永9年(1409)の戦乱により、伽藍を焼失しましたが、その後、伊豆国を治めた北条早雲により再建され、現在の曹洞宗となりました。1863(文久3)年に火災によって堂宇を焼失しましたが、数年をかけて再建されました。
延暦十年(791年)弘法大師が18歳のとき当地を訪れて悪魔降伏の法を修され、大同二年(807年)に再訪されて開基と伝わります。よって開創時は真言宗で、桂谷山寺と号していたようです。なお、弘法大師の弟子の泉隣が大師を輔けて建立、大師を開基開山としたという説もあります。修禅寺と号したのも鎌倉時代とみられています。
切妻屋根桟瓦葺の四脚門で、見上げには扁額が掲げられています。奥の院 正覚院を廻るとこれで伊豆八十八ヶ所は結願です。
第88番 奥の院 正覚院
「奥の院」(正覚院)は、西の湯舟集落にあります。延暦十年(791年)に18歳の弘法大師が修業をされた所といわれています。
この地にはかつて天魔地妖が多く棲み、住民を煩わせていました。弘法大師修行の折にも妨げをなしたので、弘法大師は天空に向かって大般若経の魔事品を書かれ、天魔地妖を岩谷(馳籠(かりごめ)の窟(いわや))に封じ込めたと伝わります。
本堂は寄棟造桟瓦葺流れ向拝で、向かって右手が庫裡のようです。水引虹梁上の中備に板蟇股、正面格子扉の上に「修禅寺奥院」の扁額を掲げています。
山号 | 福地山(ふくちさん) |
寺院名 | 修禅寺(しゅぜんじ) |
宗派 | 曹洞宗 |
本尊 | 大日如来 |
真言 | おん あびらうんけん ばざら だとばん |
住所 | 伊豆市修善寺964 |