来宮(きのみや)神社の祭典で奉納される「虎舞」は、江戸時代の劇作家、近松門左衛門が書いた「国(こく)姓爺(せんや)合戦(がっせん)」の一部を舞にしたもの。漢人「和藤内」が竹藪に差し掛かった時に大虎と出くわし、格闘の末、虎を生け捕りにし連れ帰るという筋書きです。
全国的にも珍しい舞で、豊年の年には竜も出て「虎の舞」が行われます。毎年旧暦8月14日の夜に行われています。
来宮(きのみや)神社の祭典で奉納される。海岸沿いの縁日
遠くから家を一軒ずつ回りながら山車が近付く、最後の家前でお囃子に合わせて太鼓を叩く。この後に虎舞の奉納が始まります。
浜辺の舞台前に山車が到着し、虎舞の準備が始まります。
囃子に合わせて舞い始める虎が大きくかなりの迫力です。
虎舞は「一番虎」「二番虎」「三番虎」と三回行われ、舞の合間に太鼓の演奏が入ります。
最後の「三番虎」の舞では、和藤内(わとうない)と大虎との対決が始まります。激しい格闘の末、大虎を生け捕りにしたところで舞は終了します。
数年に一度、豊漁など村に良いことがあると、八人がかりで操る龍が登場する別の物語「龍虎の舞」もあるそうです。
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