藤原藤房が出家し、名を授翁と改め、この地を訪れた際に創建されました。 本尊の十一面観世音菩薩はこの授翁の護身仏であると云われています。その後、一旦寺院は荒廃しましたが、寛永年間に再興されました。春には枝垂桜が美しい寺院です。
境内説明板には「開山は微妙大師藤原藤房卿で暦應四年(1341年)の創建」とあります。巡拝ガイド類によると、暦應四年(1341年)、藤原藤房卿が祝髪して授翁を名乗られこの地で創建。御本尊の十一面観世音菩薩は、授翁禅師の護身仏と伝わります。
藤原藤房卿は万里小路藤房ともいい、後醍醐天皇に近侍して討幕計画に参画した公卿です。
江戸時代の儒学者安東省菴が、平重盛・楠木正成とともに日本三忠臣の1人に数えたほど帝に貢献したと伝わります。中世の一時期荒廃しましたが、寛永年間(1624-1645年)雲居禅師が来住されて中興を果たしました。
参道階段の上に切妻屋根瓦葺の豪壮な薬医門。門柱右に寺号、左に伊豆八十八ヶ所の札所板、見上げに山号扁額を掲げています。山門をくぐるとすぐに本堂。向拝柱はなく正面鉄扉のうえに扁額を掲げています。
山号 | 護國山(ごこくさん) |
寺院名 | 興禅寺(こうぜんじ) |
宗派 | 臨済宗(妙心寺派) |
本尊 | 十一面観世音菩薩 |
真言 | おんまか きゃろにきゃ そわか |
住所 | 熱海市桜木町5-8 |