掛塚貴船神社に捧げる祭典として開催されているのが掛塚まつりとされています。当時の繁栄を今に伝えるのが、毎年10月第3土・日曜日に貴船神社で行われる「掛塚まつり」です。
掛塚は天竜川の河口に位置し、江戸時代から明治時代にかけて廻船業で栄えた地でした。掛塚貴船神社は、古くから海上の安全を祈願する社として地元の人々から崇められています。
御神事では、浦安の舞が奉納され、ご神体を載せた御神輿が町内を渡御します。
掛塚まつりのお祭りには神輿渡御があり、9台の屋台があり、総漆塗りに金箔が貼られ、金糸絹糸で刺繍した立派な天幕が飾られています。
9つの町内からは絢爛豪華な屋台が曳き出されます。屋台の上で大太鼓、小太鼓、篠笛により演奏が行われ、場面に応じて披露される9曲のお囃子が特徴的です。
夜になるとろうそくの灯で照らされた提灯の温かな光が溢れ、より幻想的な景色が生まれます。
「掛塚まつり」と言われている例祭で、宵祭・本祭が斎行されます。その際、境内に集合する市指定の有形民俗文化財の掛塚の屋台は全国的に知られ、信州の立川和四郎など名工の彫刻が見事です。県指定の無形民俗文化財であるお囃子に合わせて渡御のお供をする光景は荘重華麗、絢爛豪華な絵巻物です。